おだしプロジェクト概要
名称 | 一般社団法人 おだしプロジェクト |
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設立 | 2014年10月1日(2020年4月2日一般社団法人化) |
役員 | 代表 土岐山協子 |
事業概要 |
各種講座の実施 |
所在地 | 〒107-0061 東京都港区北青山2-12-12シュガービル1階 |
お問い合わせ | odashi@odashipj.jp |
代表挨拶

おだしプロジェクト代表の土岐山協子です。
私が食のことを気にするようになったのは教員時代に受け持った生徒のお母さんたちとの出会いがきっかけでした。
「ご飯を作る気になれない」
「食事の支度が面倒」
「仕事が忙しい」
お母さん方はそれぞれの理由で、ご飯を作ることに疲れていました。生徒たちは買ったお弁当、大手メーカーの菓子パン、ジャンクフードなどでお腹を満たしていました。
食べることは生きることですし、食べたものでしか身体は作られません。でも、そんなことを考えられないほど毎日を忙しく過ごすことが当たり前になっている今の時代の流れに疑問を抱きました。
食べることが全ての基本であり生きる土台であるのにそれを蔑ろにしてまで働く意味とはなんなのだろう、「いい学校、いい会社」に入れるためにそもそもの生きる資本である身体が後回しにされている現実が狂気じみたことのように感じました。
30歳で教員を辞め、40歳になったらなんらかの形で食の大切さを伝える事業をやりたいものだと漠然と考えるようになりました。
世の中には経済成長の波に乗らずに真面目に当たり前に食べ物を作っている人がおられます。 岡山県総社市にあります『まるみ麹本店』の山辺光男会長もそのお一人です。食探しの旅の中で山辺会長とのご縁を賜わりました。
『まるみ麹本店』さんはお味噌屋さんです。日本で塩の専売制が敷かれた時に、山辺会長は日本では手に入らない天然塩を探しに世界中を巡り、やっと中国の福建省で美しい海から作られる納得のいく天然塩に出会い味噌作りを再開されたそうです。精製塩でも味噌が出来なくはありません。なのに何故既存の味噌作りを止めてまで、莫大な経費をかけて塩を探したのかを尋ねましたら山辺会長は一言こうおっしゃいました。
「人様の口に入るものですからな」
以来、この山辺会長のお言葉がおだしプロジェクトの原点となっております。
食べ物の根底には
「人が人を思いやる気持ち」がエネルギーとしてあることを学びました。
おだしプロジェクトは天然だしを通じて
「自分自身や身近な人を大切にする」という気持ちを広げていくためのプロジェクトです。 誰かの身体を思って作られたものには、時間と手間暇がかかっています。そうしてかかった時間と手間暇のことを「愛情」というのではないかと思うのです。
「忙しい」は、心が亡くなっていると書きます。
ただ本当に時間が無い人はこの世にいないと思います。食べることへの丁寧な時間が取れないということは自分自身の命を大切にできていない状態。それはとても勿体ないことだと思います。
まずは自分に一手間をかけることで、自分の中に少しずつでも愛情を育てるきっかけづくりになればと思い、この活動を始めました。そして自然にとるだしはこんなに簡単で美味しいのか、自分の身体を喜ばせることや作った相手に喜んでもらうことはこんなに嬉しいのかと、おだしプロジェクトに関わる皆さまと一緒に喜び合えたら幸甚です。
代表 土岐山協子